■《文化芸術実施の基本的考え》
当財団は、文化芸術によって、人を、暮らしを、街を豊かにし、誇りある郷土を構築するため、会館を拠点として、県民の皆様に国内外の質の高い舞台公演の鑑賞機会を提供し、県民文化の向上に努め、文化芸術愛好者の拡大に寄与してきました。
また、地域文化振興の意義を認識し、地域特性に配慮しながら鳥取県オリジナルの創造的な舞台芸術作品の企画・プロデュースやアウトリーチ活動を通じて、文化芸術活動者・次代を担う若者の育成と文化芸術への参画を推進してきました。
我々の考える文化芸術振興の考え方の重要な要素は「人づくり」すなわち“人財育成”であると考えています。
そして、そのために必要なことは、地域や社会における“コミュニティ”の構築にあります。第4期は、これまで我々が培ってきた実績や人と人との繋がりを大切にしつつ、第3期の事業を発展的に実践していきたいと考えています。
■《第4期指定管理における文化芸術事業の基本方針》
第4期指定管理(令和元年度〜5年度/5年間)における文化芸術事業の基本方針
これまでの成果や実績、そして課題を踏まえ、公益財団法人として掲げた目的(使命/ミッション)である、『県民文化の振興(会館の設置目的)』及び『心豊かで潤いと活力に満ちた県民生活の実現に寄与する』を達成するため、中・長期的な視点から第4期指定管理における文化芸術事業の基本方針を定め、文化芸術事業を推進します。
文化事業推進コンセプト
第3期において、「ARTS FOR EVERYONE 〜アートでつながる、心うるおう〜」という事業推進コンセプトを軸に、様々な事業を推進してきました。
“ARTS FOR EVERYONE”は「アートはみんなのために」という考えをもとに、平成21年度からの中核的なコンセプトとして掲げてまいりました。これは、「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律」等で近年述べられている“社会包摂”(ソーシャルインクルージョン)の考え方にも通ずるところもあり、この考え方は継続したいと考えています。
“アートでつながる、心うるおう”は第3期の事業推進コンセプトの基本的な考え方で、「人」「団体」が文化芸術を通して繋がり、心が豊かになっていくことを表しています。この考えは、当財団のミッションを強く象徴するものであり、劇場を管理・運営する財団として、劇場が県民の交流の場となり、そしてアート(文化芸術)をとおして心豊かで潤いと活力に満ちた県民の生活を実現するものと捉えています。
これらの目標を実現するために、人材の育成は欠かすことができません。いうまでもなく、人材の育成は、1年や2年で達成できるものではなく、中長期的に進めていかなくてはなりません。
未来の平和で豊かな社会の実現のために欠かせない人材は、まさに今の「子どもたち」、「青少年」の世代であります。そこで、第4期は「鳥取の未来のために」という意味合いをさらに加え、5年間という一定期間に留まらない、未来を見据えた事業を推進するコンセプトとしています。
《コンセプトを推進するための「事業指針」》
1 劇場を中心とした地域コミュニティの構築と強化を図る事業
2 国内外の質の高い舞台公演鑑賞の機会を提供する事業
3 文化 活動者との協働による、創造的で企画性の高い事業
4 地域文化・伝統芸能を継承する事業
5 子どもや青少年が気軽に楽しむことができる鑑賞や体験の機会を提供する事業
6 年齢や障害の有無、 又は経済的な理由いかんに関わらず、文化芸術の裾野の拡大を図る事業
7 地域の特性を活かして鳥取県の人材を育成・養成し、活用・県外に発信する事業
8 県内外の施設やその他の関連機関と連携した事業
9 文化芸術に関する情報を県民に広く発信する事業
10 鳥取県の文化芸術の発展・交流に寄与する事業
11 地域の振興、にぎわい創出に寄与する事業
◇事業推進コンセプト
「ARTS FOR EVERYONE 〜アートでつながる、心うるおう〜」