現時点プロジェクト「バス停と椅子」
一番最近、バス停を利用したのはいつだろう?
自分で車を運転される方は、もう何年も(あるいは何十年も)バスに乗っていない、という方も多いのではないだろうか。
マイカーに押されて存在感が薄れてゆくバス停。バスを利用する人でも、バス停そのものに興味を持つ人は稀だろう。そのバス停を愛情深く見つめ、記録している人たちがいる。今回の展示は、その記録の一部を持ってきてくれたものだ。
鳥取県中部を中心に活動している「現時点プロジェクト」は、日常の営みを記録・公開していくプロジェクトで、これまでも記録映像作品「わたしは覚えている」や、「国鉄倉吉線 最後のSL」映像制作等を行っている。それら作品群の始発点となったのが、この「バス停と椅子」である。
バス停に、どう見てもバス会社が設置したとは思えない椅子や小物が置いてある。
それらを「厚意によるカスタマイズ」と捉え、バス停が公と私の中間の、緩やかな繋がりの場として存在することを見出し記録した「バス停と椅子」プロジェクト。
視界には入っていても、気にすることなく通り過ぎて行くバス停。しかし目を凝らしてみれば、こんなにもバリエーションに富んだバス停が、身近に存在しているのである。
これを見てバス停が気になってきたあなたには、ぜひバス停探訪の旅に出てほしい。できればバスに乗って。
会場:倉吉未来中心1階 みらいアートギャラリー
会期:9月8日(水)〜10月20日(水)
休館日:9月21日、10月4日、10月18日
<展示の様子>
展示作品より
今回の展示以外の作品も収めた冊子を置いています。(閲覧の前後には手指消毒をお願いいたします。)
現時点プロジェクトのメンバー