改修工事の現場から 第2回

 皆さん!「おはようございます!」舞台業界では朝でも夜でもいつでもこのように挨拶するのが当たり前となっています。さて、前回に引き続き、このページでは当館で実施中の大規模改修工事についての情報をお届けしています。2月中旬に各工事はそれぞれの目的を持ちスタートを切り、ゴールであるリニューアルオープンに向かって順調に進んでいるところです。今回も色々な裏話やお話ししたいことはたくさんありますが、そんな中から3つピックアップしてお届けしたいと思います。

〜3月の工事について〜

 3月になり、ここ鳥取も少しずつ暖かくなり春の訪れを感じられる日が多くなってきました。改修工事に入り利用されなくなった梨花ホールの中は直接の陽射しが入ってこないこともあり、まだまだとても寒いのですが、そんな寒さを吹き飛ばすように現場では作業員さんの声や作業音などで常に活気に溢れています。もしかすると、ある意味外よりも暖かい(熱い)のではないかという、そんな3月の工事の様子をご紹介します。

@〈梨花ホール〉◇特定天井耐震対策工事関係
 前回は既存施設や備品の保護の為に必要な養生作業や、オーバーホールに出される椅子の撤去の様子などをお伝えしました。現在、1階席1294席、2階席316席、3階席380席、総数1990席全ての椅子が取り外され3000個を超える段ボール箱への梱包が完了しています。何も無くなった客席は少し寂しい気持ちになるなと思ったのも束の間、仮設の棚足場が設置され始めました。計画ではこの棚足場は梨花ホール客席内の全面に設置される予定で、最も高いところでは地上から約20mにもなります。設置することはもちろん、昇り降りすることやその上で作業する作業員さんは大変でしょう。
A梨花ホール客席天井裏 

 〈梨花ホール客席 仮設棚足場設置中〉        〈梨花ホール客席 天井裏〉

 ここまでしてこの棚足場を設置する理由は、これからの作業を安全に行うためということで間違いないのですが、実はもう一つ大きな理由があります。それは実際の天井面の取付状況や劣化具合などを間近に確認できるということです。計画段階から幾度も調査や施工方法について検討がされてきましたが、それは全て天井の裏側からです。表側からは間近にまだ誰も見たことはありませんでしたが、ボードと呼ばれる下地材にたわみが無いか、それらを取り付けるビスの間隔、仕上げの化粧の状態など色々な点検項目があります。つまり、天井の表と裏の両方を隅から隅まで調査・確認し耐震対策をすることで、現状よりも安全で丈夫な構造物に生まれ変わり、いざという時に大切な命が守られるということです。
 余談ですが、この仮設棚足場、下から見上げると高すぎて首が痛い…。そして、意外と全体として見てみるとこれはこれでかっこいいなと思う担当者でした。
          〈梨花ホール客席 仮設棚足場 パノラマ写真〉

A〈梨花ホールホワイエ〉◇特定天井耐震対策工事関係
 2月の養生作業、仮設間仕切り壁の設置作業後、ホール内同様に仮設の棚足場が全面に設置されました。また、資材などの荷揚げ降ろしに使用される専用の昇降機まで仮設され、以前のホワイエの面影は全くありません。

C資材を荷揚げ降ろしする昇降機 
    〈ホワイエ 仮設棚足場〉       〈資材を荷揚げ降ろしする昇降機〉

 実はこの後、ホワイエのアーチ状意匠天井部は解体撤去され、新たに幕類を使用した幕天井に生まれ変わる予定となっています。既存のアーチ状意匠天井部は雲のような柔らかい造形で平成5年の開館以来、ご利用いただいた多くのお客様をお出迎えしてくれました。26年間大変お疲れ様でした。

        〈アーチ状意匠天井部 撤去前〉

B〈小ホールホワイエ〉◇その他設備修繕改修工事関係
 打って変わって、こちらは隣の小ホールです。梨花ホールに少し遅れてのスタートになりましたが、7月中旬のリニューアルオープンに向けて作業が始まりました。ホール内は梨花ホール同様に養生作業が始まり、こちらも今後急ピッチで加速していくことと思います。緩やかにスタートしたホール内とは対照的に、外回りと呼ばれるホワイエや回遊型の廊下部分はあっという間に景色が変わりました。カーペットの更新です。経年劣化が進み、色落ちや汚れ、しわやほつれなどの症状が現れていましたので、この期間を利用して更新です。施工中の様子を見ていましたが細部の処理などは細やかで繊細な職人技が必要です。新しくなったカーペットは写真ではうまく伝えきることが出来ませんが、思わず寝ころびたくなるような気持ちよさです。

F撤去 
  〈ホワイエカーペット 作業前〉            〈撤去中〉

H小ホールカーペット作業後 
   〈下地クッション材敷き込み〉            〈完成〉

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