改修工事の現場から 第1回

 平成5年の開館以来初めてとなる、梨花ホール約9か月、小ホール約4か月という長期間の大規模改修工事。「どんな工事になるの?」「どんなことをしているの?」「どんなふうに変わるの?」など皆さんの分からないことは多いことと思います。このページではそんな皆さんへ改修工事中の現場の様子や雰囲気をお届けしたいと思います。

 さて、まず第1回は、「どんな工事になるのか?」をご紹介します。期間中、リニューアルオープンに向けて実にたくさんの工事や改修が予定されていますが、大きく分けてみると以下の4つになります。


@    特定天井耐震対策改修工事

梨花ホールや小ホールの客席天井部、梨花ホール2階ホワイエのアーチ状意匠天井部がより安全な構造物となるように耐震補強したり、場合によっては撤去したりすることで、現行の建築基準法に適合するように改修します。また、ホール内客席天井部の照明は消費電力の少ないLED機器に更新されます。

A小H客席 B梨H2階ホワイエ 

    梨花ホール客席                   小ホール客席            梨花ホール2階ホワイエ


A    舞台機構設備改修

梨花ホールの舞台機構設備の中でも1基あたり約3トン以上という特に重たい吊り物機構のワイヤーと巻き取りマシン本体の更新を行います。特殊な空間である舞台の安全性をより一層高めるとともに、演出上不可欠な機構類の安定動作のために改修を実施します。

D可動式天井 E可動式天井 

    ライトブリッジ※1        可動式天井(前方)※2      可動式天井(後方)※2


※1「ライトブリッジ」

ライトブリッジとは、舞台演出で使用される照明器具等を吊り込むための大型の舞台吊物機構。梨花ホールの舞台上部には全部で5基設置されています。見た目が橋のような構造になっていることからブリッジといいます。重量は1基約3トンから8トン。


※2「昇降式可動天井」

昇降式可動天井は、梨花ホールの舞台機構の一種で客席の最前方と最後方に設置されています。ホールの利用形態に応じて昇降させて設置することで、舞台の見え方や客席の大きさを変化させることができます。重量は1基約7トンから20トン。


B    舞台音響設備改修

梨花ホール、小ホールの舞台音響設備の中でも基幹的な部分である音響調整卓やスピーカーを駆動するために必要なパワーアンプなど、特に経年劣化の進んでいる機器類を対象に更新を行います。音声通信の刷新により音質面の維持向上、機器の安定性確保、舞台演出に求められる高度な音響効果を実現するために改修を実施します。今まで難しいとされていた様々な演出効果を生むことが可能となります。

Gパワーアンプ 

     音響調整卓            パワーアンプ


C    その他設備修繕改修工事等

梨花ホールの客席椅子のオーバーホール、館内トイレの改修、カーペットの更新など、その他にも改修、修繕等で長期間を必要とするものを優先的に実施します。お客様の更なる快適性や利便性の追求はもちろん、安心で安全な施設となるように改修、修繕を実施します。


このように、リニューアルオープンに向けて実に多くの改修や修繕が行われる予定になっています。新しい設備や機能を持ったものは刺激的で楽しみですが、まずは、今まで頑張って動いてくれた設備や備品に「ありがとう」と感謝したいと思います。

さて、ここからは現在の工事の様子をお届けしたいと思います。実際の改修工事の現場は、安全上の問題もあり一般の方にご覧いただくことはできませんので、日々撮りためた写真を交えてお届けしたいと思います。


〜2月の工事について〜


いよいよ、梨花ホールエリアの工事が始まりました。

既存施設や備品の保護の為、工事エリアの床や壁、資材の搬入出に必要な経路は、ブルーシートでの囲い込みやコンパネ板の敷き込み作業などを行う養生作業が行われました。また、梨花ホール2階ホワイエ部分は工事で発生する騒音の抑制や粉じんの飛散を防止するために仮設の間仕切り壁が設置され景色が一変しています。


      梨花ホール舞台上(作業前)              (作業後)

 I梨H舞台 


   梨花ホール2階ホワイエ(作業前)             (作業後)

 K梨Hホワイエ 


 続いて客席内の椅子を撤去する作業が始まりました。一席ずつ丁寧に取り外され、座面や背もたれ、肘置きなど次々とパーツごとに段ボールへ梱包されていきます。取り外された椅子は工事期間中にオーバーホールされ、綺麗になって戻ってくることとなっています。更に2階席と3階席のバルコニー席については新たにペアシートとなって生まれ変わる予定です。客席内の椅子の撤去が進むにつれ、眺める景色だけではなく梨花ホールの音の響き方が変化してきました。まるでお風呂場のようによく響きます。音の響き方は壁や天井の形状、床や椅子の配置や素材などで変わってきますが、それら全ての建築的要素が絶妙に混ざり合った時、梨花ホール特有の優れた響きが作られるのだなと改めて感じました。


       梨花ホール客席椅子        各パーツに分けられ段ボールへ梱包

 M客席椅子 


     撤去された椅子の段ボール群       1階客席椅子の様子(2月中旬頃)

 O客席撤去 


〜次回に続く〜   



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