Vol.7 改修工事で何が変わるの?

 皆さんこんにちは。新年最初のホールレターです。
この度の年末年始はお家でのんびり過ごそうと思っていたのに、雪かきに追われてあっという間に終わってしまった・・・という方が多いのではないでしょうか。私もその一人です。

 さて、倉吉未来中心は2001年4月に開館し、もうすぐ20歳になります。
これまで定期的に点検や修繕をしてきましたが、経年劣化している部分や、古いシステムのままの部分もあります。
それらは定期点検だけでは更新できませんので、1月から小ホールは7月末まで、大ホールは12月末まで休館し時間をかけて更新することなりました。
このことを大規模改修工事、略して改修工事といいます。
今回のホールレターからはその改修工事についてご紹介します。

 ひとくちに改修工事と言いますが、今回の改修工事は複数の工事を同時に行います。
まずは、「特定天井耐震対策工事」です。
これは、東日本大震災をきっかけに改正された建築基準法に沿うようにするための工事です。
県内のホールでは、一昨年に米子コンベンションセンター、去年はとりぎん文化会館で行われました。この工事を行うことによってホールはより安全なものとなります。

【大ホール】 【小ホール】
             
 次に「舞台機構改修工事」「舞台照明改修工事」です。
舞台機構は迫り(せり)や走行式音響反射板などの床機構、緞帳(どんちょう)やパネルを昇降させるための吊物(バトンといいます)を動かす吊物機構のことをいいます。
舞台照明は文字通りホールの舞台で使用する照明です。これらの設備が今回の改修工事で大きく変わります。
今回の改修工事で、舞台機構を制御するシステムはヨーロッパの最新式のものが採用され、舞台照明は大部分がLED化されるなど、新しいシステムが多く取り入れられます。

 「監視カメラ」、「音響反射板」、「移動観覧席」も改修が行われます。

 「監視カメラ」はお客様の安全を守るため、公演がスムーズに行われるために必要な設備です。この20年間でカメラの画質はどんどん向上していきました。今回の工事で高精細な映像になります。
ちなみに改修工事前のモニターは20年前から使用していますので今となっては懐かしいブラウン管でした。

 「音響反射板」は傷や汚れがついている箇所を塗装し綺麗になります。
また大ホールの反射板は下手側の扉を大きくする工事を行い、「扉が小さくて、ドレスを着て出入りしにくい」「楽器の出し入れが出来ない」といった長年の問題を遂に解決します。
また、スピーカーも設置され、マイクの音がステージにいる出演者の方々にも聞こえやすくなります。

【音響反射板】 【改修後扉サイズ(推定)】
               
 「移動観覧席」も更新します。
ご存じの方もおられると思いますが、小ホールの客席は収納することができます。収納後の状態は平土間仕様と呼ばれ、社交ダンスやグループ形式の研修会などで使用されます。
ご利用いただく前に職員が客席の出し入れを行いますが、この時、もしも故障して止まってしまったら…小ホールがご利用いただけなくなります。
そういったことが起こらないように、経年劣化の激しい部品の交換など、これまでの点検ではなかなか更新できなかったところを更新します。

【通常仕様】 【平土間仕様】
               
 この他にも空調工事や一部トイレのウォシュレット化など、舞台関係以外でも様々な改修工事が行われています。
ところで、「舞台機構」と「舞台照明」はあるのに「舞台音響」はないの?という質問をお持ちの方があるかもしれません。
舞台音響は平成30年に更新しているため、今回工事はありません。

 長期間にはなりますが、より安心、安全な施設として皆様にご利用いただくために必要な工事です。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
 工事の様子はこのホールレターや倉吉未来中心各種SNSを通して発信していきますので、是非チェックしてみてください!

PAGE TOP