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森のようちえん「まるたんぼう」


2009年4月、全く新しいスタイルで子どもたちの成長を育む幼稚園が智頭町に誕生しました。その名も、「森のようちえん まるたんぼう」
「森のようちえん」とは、1950年代、デンマークの一人の母親が、自分の子どもと近所の子どもたちを毎日森へ連れて行って保育をしたことに始まる、“森”という環境を生かした幼児教育です。「まるたんぼう」の園児たちも、智頭町の森の中で毎日を過ごします。森が子どもたちの“まなびや”なのです。あふれる自然の中で過ごすことによって生きていく上で必要な力を養い、豊かな人間性を持つ子どもたちに育てることを目指しています。

芦津渓谷での遊び1事の起こりは、平成19年の春に行われた智頭町主催の「いきいき人づくり塾」。町おこしに町民のアイデアやパワーを生かそうと企画されたもので、そこで「智頭町に『森のようちえん』をつくりたい」という提案がなされました。声を上げたのは、現在「まるたんぼう」の代表を務める西村早栄子さん。東京出身の西村さんは、豊かな自然の中での暮らしに憧れて智頭町に移住。清らかな渓流、緑の森に包まれた環境で子育てするうち、この地こそ「森のようちえん」をつくるにふさわしい場所だと強く思うようになったそうです。

西村さんの考えに賛同したメンバーと「智頭町に森のようちえんを作る会」を結成。他県の事例を調べたり、講演会を開いたり、実際に子どもたちとともにを森へ出かける「お散歩会」を開催したりと、開園に向かって走り出しました。町の約93%が山林という智頭町だけに、活動を進めるごとに「森のようちえん」が現実味を帯びていきました。そして、約2年の準備期間を経てついに実現。4月6日、新田地区の森の中で「まるたんぼう」の開園式が行われたのです。

智頭の“森”が持つ新たな可能性とは?
子どもたちの潜在能力がどんどんあふれ出す!


「まるたんぼう」に通う園児たちのフィールドとなるのは、智頭町内各所に点在する“森”。鎮守の森が神秘的な「諏訪神社」、昔ながらの山村風景が今に残る「板井原集落」、うっとりするような渓谷美の「芦津」等々、それぞれに特徴のある14のスポットです。また、決まった園舎を持っていないので、午後は拠点とする古民家などで過ごします。週に1度、持参した米と野菜で昼食をクッキングしたり、工作や藍染めといったものづくりにも挑戦します。

芦津渓谷での遊び2秋が深くなってきたある日、園児たちが選んだフィールドは「芦津渓谷」。空を覆い隠すほど生い茂った背の高い木々、サラサラと癒しのハーモニーを奏でる渓流、ドッシリと座り決して動かない苔むした大岩。どこを見ても人工物などない深い渓谷と森に包まれています。何も語らない森だけど、子どもたちにとっては“偉大な先生”。枯れ葉で覆われた急斜面、自分の背丈ほどもある大岩を、子どもたちは全身を使ってよじ登ります。川を横切る飛び石のような岩もウサギのごとくピョンピョン。小さな体に思いもよらぬ運動能力を秘めた園児たちは、そんじょそこらの大人よりもたくましいのです。
木の枝や葉っぱを使って何かを作るときは驚くほどの集中力を見せ、小鳥や虫たちといった小動物、自然のわずかな変化を敏感に感じ取り、想像を巡らせます。高感度のセンサーのような感覚、個性あふれる感性には目を見張ります。

決まったプログラムはなく、園児たちは森で自由に遊びます。寄り添う保育士たちは、一人一人のペースや興味を尊重し、「ダメ」と制止したり「早く」と急かしたりすることはありません。できる限り手も口も出さず、子どもた自身が掘り起こしていく“育ち”を見守ります。自由といっても全くルールがないわけではなく、森で過ごすための最低限の決まり事を守ることも大切にしています。

芦津渓谷での遊び3森に通い始めたばかりの頃は体力がなかった子どもたちも、1カ月ほどすると力強くなってきた、と西村さんは語ります。毎日全身をくまなく使って遊ぶので、体の使い方が分かってきて、自分にできること・できないことの判断がつくようになるそうです。だから、ケガをすることも少なく、よく食べてよく寝、生活リズムも整ってきます。自分のことは自分でする習慣が身に付いてくるので、親の手がほとんどかからなくなり、週1回のクッキングで上達した腕前で料理のお手伝いをしてくれる子もあるとか。園児たちの目覚ましい成長に、西村さんも保育士たちも日々驚いているそうです。

「まるたんぼう」の活躍を聞き付け、町内はもとより、町外、県外からの問い合わせが増加。毎年定員を超えるほどたくさんの申し込みをいただいています。
「まるたんぼう」では、体験入園を行っているほか、3歳未満児については保護者同伴で参加可能な「親子組」の制度があります。「百聞は一見にしかず」、興味のある方はぜひ「まるたんぼう」を体験しに来てください。

芦津渓谷での遊び4在園児たちが今後どのように成長していくのか、さらに「まるたんぼう」自身は今後どんな発展を見せてくれるのか。町の90%以上が山林という智頭町だからこそできた「森のようちえん」。今後も目が離せません。


データ

お問い合わせ先/0858ー71ー0033(FAX兼)

【ホームページ】
http://marutanbou.org/

【ブログ】
http://blog.zige.jp/marutanbou3/