県指定無形民俗文化財

虫井神社の麒麟獅子舞

所在地;虫井神社(芦津地区)
保存団体;芦津獅子舞保存会
  麒麟獅子舞(きりんししまい)は、慶安3年(1650)鳥取池田家の初代藩主光仲が、鳥取に東照宮(現在の樗谿神社)を建立し、日光東照宮の御神霊を勧請して、承応元年(1652)に「権現祭」を始めたときに創始されたといわれている。
 虫井神社の麒麟獅子舞は、毎年10月28日の虫井神社例祭に芦津地区の住民によって奉納される。その起源は、大正5年〜10年にかけて虫井神社が社殿を移し増改築の遷宮を行った際に、宮大工の棟梁であった秋山常蔵が手下として使用していた芦津の若者を因幡一ノ宮宇部神社の麒麟獅子舞を習わせ、それを虫井神社に奉納させたのが始まりであるといわれている。
 虫井神社に奉納される「本舞」は、社殿の前で約40分をかけて舞われる。舞は、拝殿を背にして舞い始める。まず、朱の棒を右手に持った猩々が酒に酔って千鳥足で舞う。その動作は極めて静かでゆっくりである。次いで、緑・黒・赤の縞模様の蚊帳を羽織った麒麟獅子が登場する。獅子には神霊が乗り移り、大きな所作でゆっくりと厳粛に舞う。この荘厳で能舞台的な舞からも麒麟獅子舞の初期形態を継承していることが分かる。また、氏神の祭典にのみ獅子舞を奉納して、氏子の家で舞ういわゆる「門付け」をしないこと、麒麟獅子舞が一般に緋緞子の蚊帳を使用するが、本獅子は緑・黒・赤の縞模様の蚊帳を使用することなど、他の麒麟獅子舞には見られない古態を示している。
 今日、麒麟獅子舞を伝承する芦津地区では、神社に奉納する「親獅子=大人の団体」から「子獅子」と呼ぶ小学生の団体を立ち上げ、地区をあげて獅子舞の保存・伝承に取り組んでいる。

【担当・お問い合わせ先】 教育委員会事務局 教育課/TEL 0858-75-3112