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板井原

昭和30年代の山村へタイムスリップ!?
かまどめしを食べながら昔話に耳を傾ける

板井原

板井原集落 宿場町の文化が薫る智頭往来から北東へ進路をとり、杉林に覆われ昼でも薄暗い山道へ。街中とは一変する風景と空気の中、くねくねとした細い上り坂を進みます。すると、車1台がやっと通れるほどの狭い隧道が。ためらいつつも、向こう側に見えるかすかな光に向かってトンネルを抜けると、広い駐車場に出ます。そばには「六尺道入口」の道標。いまだかつて車が乗り入れたことはないという約1.8m幅の細い古道は、私たちを導くように川に沿って上流へと続いています。周囲は深い森だけだった視界がふいに開け、魔法のように民家が出現。その場所こそが「板井原集落」です。

 押しつぶされそうなほど迫りくる山肌、どちらを向いても深緑の杉林。そのわずかな谷間に広がる集落には、明治32年(1899年)に建築されたかやぶき屋根の「藤原家住宅」をはじめ、築50年を超える古民家群、昭和初期に分校として建てられた「板井原公民館」、集落を見守る「向山神社」、板井原川の流れを利用した米つきの水車小屋、炭焼き小屋等々、まるで昭和30年代の山村風景がそっくりそのまま残っています。中には築270年という古民家もあるとか。集落全体がまるで映画のセットのようです。
昭和42年に古峠を抜けるトンネルができるまではこの地に車が入ることはなく、徒歩で行き来する「六尺道」だけが村に通じる唯一の道。牛臥山や海上山など高い山々に囲まれたひっそりとした場所だけに、“平家落人の隠れ里”伝説が残るのもうなずけます。

 今から10年程前、朽ちかけていた板井原集落の佇まいを将来へ残そうという気運が高まり、平成16年2月には鳥取県指定の「伝統的建造物群保存地区」に選定。また、築100年の古民家を利用したカフェ「野土香」のほか、昔ながらのかまどで炊いたご飯と手作りの田舎料理が食べられるお食事処「火間土」と、集落の雰囲気や暮らしをより身近に感じられるスポットもできました。

 「火間土」では、自分自身でかまどでご飯を炊く「炊飯体験」も可能。水車で精米された米を板井原の清らかな水でといだら、かまどに薪をくべて炊飯。店主の原田巌さんに指導を受けながら、かまどの微妙な火加減に四苦八苦。でも、炎を見ながら自分の手で炊き上げる作業は意外に楽しいもの。じっくり蒸らした後、釜を開けると、電気で炊いたものとは全然違うご飯の香りがフワッ。食べるとモッチリ、おこげの香ばしさがたまりません。精米方法、水、炊き方が違うだけでこうも違うものかと「目からウロコ」の美味しさ。“幻の漬物”といわれ、昔懐かしい味わいと歯応えの「板井原ごうこ」との相性も抜群で、何杯でもおかわりしてしまいます。

 ご飯と一緒に頂く田舎料理は、どれもここの畑や山で採れたものばかり。大根、フキ、里芋、人参、シイタケ、栗に黒豆、ズイキ等々、旬の食材がわんさかで、天ぷらや煮しめ、酢の物になって登場。豆腐やこんにゃくも手作りというからビックリ。気取った料理や味付けのものはなく、板井原で暮らす人たちが日々食べる普通の食卓。しかし、それが失われつつある現代では、これこそが“とっておきのごちそう”といえるでしょう。

 囲炉裏端での食事に添えられるもう一つの“おかず”は、原田さんご夫婦が語る、今はもう廃れてしまった昔の暮らしぶり。養蚕や稲作、定畑、焼畑農業、山仕事を生業としていて、雪深い冬場は炭焼きで生計を立てていたとか。ワラで作った「雪わらじ」を履き、出来上がった炭を30s余り背負ってふもとで売り歩いた苦労、夏でも冷たい板井原川で泳いで遊んだ夏の日、色鮮やかな花籠を背負って集落内を巡る秋の祭りの話など、ひとしきり聞くことができます。

 原田さんの話を聞いた後、再び六尺道を歩くと、最初にたどり着いた時とは全く違う感慨があふれてきます。「いつかまたこの村へ帰りたい」という思いが胸にこみ上げてくる、昭和30年代への時間旅行。あなたも味わってみませんか。

現地情報


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板井原集落
問合せ/智頭観光協会 TEL:0858-76-1111
駐車場/板井原駐車場・板井原公民館駐車場利用(無料)

ちょっと寄り道

古民家の喫茶店とギャラリー「歩とり」

メインのメニューは、店主の澤田友美さんが自ら焼かれる自家製パンを使ったサンドイッチ。なるべく無添加で安心安全なものを出したいとハムも自家製とこだわりのやさしい味です。

お食事処 火間土(かまど)

水車で約30時間精米した米をかまどで炊き、おひつにとったごはんと、山から採った旬の物一品、そして本場“板井原ごうこ”をセットで食べられます。110年前の古民家で田舎料理をどうぞ。

古民家でかまど炊飯体験

昔ながらの水車米をかまどで火をおこしハガマでごはんを焚く体験ができます。

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