■K+n矯正歯科■
Q.舌癖(ぜつへき)について詳しく教えてください。



●A.お答え
前回は舌癖がどういうものかお話しました。今回は舌癖の原因と治療方法についてお話しします。
まず舌癖の原因となる代表例をいくつか挙げます。



1、指しゃぶりがなかなか治らないと(4歳以上)、上下の前歯の間に隙間ができてしまう場合があります。指しゃぶりが治っても舌をその隙間から出してしまいます。

2、乳歯が抜けるとその隙間に舌を押しつけてしまいます。あまり早期に乳歯が脱落するとなかなか歯が生えてこないため、歯が生えてきてもその癖が残りがちです。

3、鼻炎などで口呼吸になると、上下の前歯が突出し舌の位置が下がり(※低位舌)、上下の前歯の間に隙間ができやすくなり、舌が出やすくなります。

4、舌小帯(舌の裏側のヒダ状のスジ)の長さが短すぎると、舌の動きが制限され低位舌となります。明らかに舌小帯が短いと判断される場合は、舌小帯の切除をおすすめします。



では次に“舌癖の治療法”についてお話します。


舌癖の治療法には“口腔筋機能療法”と“矯正歯科治療”の2つが挙げられます。

口腔筋機能療法とは、“口腔周囲の筋肉のバランスを整えるためのトレーニング法”のことです。舌・口唇・頬などの筋肉に力をつけ、正しい飲み込み方を覚え、生活の中でそれを習慣にすることを目的としており、MFT(Myofunctional Therapy)と呼ばれています。

また、もう一つの方法である“矯正歯科治療”で咬み合わせや歯並びを治すことで舌癖が改善されるケースも多くあります。

しかし、口腔周囲の筋肉や舌が新しい口腔内環境についていけない場合もあります。すると舌癖が残ってしまい矯正治療後の後戻りの原因となりますので、矯正治療とMFTは並行して行う必要があります。
MFTのトレーニング法は、ご家庭で可能なものですが、歯科医による診断と評価が必要になってきますので、MFTを取り入れている歯科医院にご相談されてみてはいかがでしょう。

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